エリアトラウトの釣りも、ちょくちょくやるんですが。
あれって、ホントにラクでいいですよ。
エレキもバウデッキもバッテリーも、ぜんぶ無し。
ロッド2本と、ちっちゃいタックルボックスだけ。
そしてリールはスピニングだから、面倒な釣行後のメンテナンスも最少で済みます。
バスフィッシングの釣行後に何が面倒って言ったら、もうリールのメンテに尽きますね。
ベイトリールが最低4,5個。
いちいちクリーニングして、グリスとオイルをさす・・
ああもう、本当にめんどくさい。
多くのバサーのように、クルマに積みっぱなしにしときたいですが。
・・・出来ません。
なぜなら、スティーズだろうがアンタレスだろうが、マメなメンテをしてないとすぐにダメになるのを知ってるから。
今回は釣行毎におこなうべき、ベイトキャスティングリールの最低限メンテナンスのやり方です。
大事なのはスプールの軸受ベアリング
昔から不思議に思ってましたが、ぜんぜんメンテナンスしないでクルマに積みっぱなしの人って、いますよね。
たしかに釣行2、3回ぐらいだったら、それでもイケるとは思いますが。
でもすぐにスプールの回転が悪くなって、快適に使用できなくなりません?
それで平気なんでしょうか?
ピッチングなんか、スプールの回転性にすぐに影響されますから、私だったら気持ち悪くなります。
かといって、ギア部までバラしてのメンテは大変です。
ここでは、釣りを快適に続けられる最低限のメンテナンスだけ紹介します。
重視するのはスプールのベアリングです。
*ダイワのTD-Zをモデルに説明してますが、基本はどのリールでも同じです。
ほとんどのダイワ製品は、マイナスドライバーかコインなどでサイドカバーが外せます。
サイドカバーを外すと、中のスプールが取り出せますね。
この状態にバラしたら、まずは水道のお湯で、本体以外のスプールとサイドカバーをジャバジャバ洗ってしまいます。
スプールは、巻かれたラインをしっかり洗う感じです。霞ヶ浦のマッディーウォーターを洗い流します。
洗い終わったら、数時間放ったらかして乾燥させます。
その間に、本体のクリーニングをやってしまいましょう。
用意するのは綿棒。
レベルワインダーとシャフトを綿棒でキレイにします。
あとは、汚れが溜まりやすいここらへんも。
この辺りも汚れやすい。
ぬれ雑巾で、ハンドルノブやボディ全体もしっかり拭きましょう。
さて、さっき丸洗いしたスプールのラインがある程度乾いたら、ベアリングのメンテナンスです。
ダイワのスピードシャフト構造の場合、スプールを支えるベアリングは片側がスプール自体に、もう片方は外したサイドカバーにはめ込まれてます。
ここと、
ここ。
こだわるなら、両方共取り外してからクリーニングした方がいんですが、それだと毎回やるには面倒すぎるので、付けたままでメンテナンスします。それでも充分メンテ出来ます。
私の場合、ベアリングを外すのは年に1回ぐらい。
まず準備するのはこれ。
呉工業の電子パーツ用クリーナー。
これか、同社の「パーツクリーナー・プラスチックセーフ」でもOKです。
ネットでよく紹介されてる、普通のパーツクリーナーはNGですよ!
あれは樹脂製品を激しく痛めます。
フルメタルボディのリールでも、プラスティック部品は使用されてます。
樹脂を痛めない、このタイプのクリーナーを使用してください。
まずサイドカバー側のベアリングに、スプレーします。目安はベアリングがクリーナー液で浸かるぐらい。
そしたら、スプールをカバー側のベアリングに挿して、指でスプールを回転させます。
5.6秒も回転させれば充分です。
今度はスプールのベアリングにしっかりスプレー。
そして指でベアリングを回転させて、「シャー」と音を出してスムーズにベアリングが回転すればOK。
もし「ゴロゴロ」した異音がでれば、そのベアリングは逝ってます。
このクリーナーでベアリングをスプレー洗浄するのは、2つの目的があります。
1つは、ベアリング内に侵入したホコリや異物の除去と脱脂。
もう1つは、丸洗い後の水分の除去です。
クリーナーには、金属表面から水分を剥離させる効果があります。
クリーナーは1,2分で乾燥します。乾燥したら注油です。
ここでスプールベアリングに使用するオイルですが、今では各社からいろんな製品がリリースされてますよね。
IOSとかZPIとか。
私はコレにはあんまりこだわりなくて、最初に使って不満がなかった、ZPIのF-0を使用してます。
F-0 エクストラロングキャスト。
マキモノ用ですが、ピッチング用のスプールにも、これを注油してます。
理由は、コッチの方が揮発が少なくて、保ちがイイ気がするから。
この手のオイルには、揮発性が高すぎる製品もあるので、要注意です。
ス○ンとかね。あれは極悪な詐欺製品ですね。
注油は、ほんとに1滴でいいです。付け過ぎは逆効果になります。
ベアリングのシールドのスキマに1滴垂らすだけ。
垂らしたら、指でベアリングを回して、馴染ませます。
あとはココも。
メカニカルブレーキと接触する部分。1滴で充分。
注油したら、本体にスプールを戻して組み上げます。
最後はグリスアップ。
このウォームギアと、
レベルワインダーのシャフト部分、そして本体ギア部の下面に水抜き穴があれば、そこからスプレーグリスを拭き込みます。
スプレーグリスはこれ。
これ、大昔に買い置きしてたダイワ純正グリス。
いまだに現役。
ちなみにIOSとかから、プレミアムなグリスが販売されてますが。
中には、スプレータイプのように気軽に注油出来ず、分解しないと使用できないタイプがあります。
そんな物は通常メンテには使用できません。普段使いには、スプレータイプじゃないと。
一見、大変そうですが、丸洗いしたスプールの乾燥時間を除けば、作業自体はリール一個で5分ぐらいです。
ちなみに私はリールのオーバーホールはしたことがありません。
この簡易メンテナンスだけで、15年以上ノートラブルで使用しています。
大雨でボート内に溜まった水たまりにリールを水没させたりとか、けっこう雑に扱ってるワリには、ずいぶん長持ちしてます。
もちろん、ドラグやハンドル軸受けのベアリング、ハンドルノブベアリングのメンテも年1回ぐらいはやってますが、ギア部をバラしたりとかのヘビーメンテは一回もやってません。
やった方がいいのは分かってるんですが。たぶん相当ギアの摩耗などがありそうですね。
ただスプールのベアリングだけは、3,4年ぐらいで交換します。あれは消耗品というか、定期交換部品ですので。
逆に言えば、たったこれだけの日常のメンテナンスだけで、末永くリールを使用出来るのです。
いままでリールメンテなんてまったくやってなかったアナタ、ぜひこれを機会にリールの簡易メンテナンスに目を向けてはいかがでしょうか?