「霞のバスは、桜が咲けば釣れ始めるよ」
以前に、村田基さんが言ってたセリフ。
いやホントにそうなんです。
桜の開花前と後では、反応がまったく違います。
というわけで春爆を期待しつつ、今年初のスノヤワラ釣行に行ってきました。
Contents
春爆=春の爆風
春にいちばん厄介なのが、この南西の爆風。
それまでの北東寄りの冬の風と違って、暖かい風なのはいいんですが・・
まるで台風のように吹き荒れるので、かなり危険なんですよね。
霞ヶ浦は浅い湖で、さらに岸側が護岸されてるところが多い。
これがカスミ独特の三角波のようなウネリを生み出すので、バスボートですら危険な時があります。
この日も午後からは、かなりヤバかったです。この湖では初めて、命の危険を感じました。
フットステップ
6:00 いつもの松屋さんから出船。
水温15℃からスタート。
連日の春の爆風で、水はかなり濁りが入ってます。
まっすぐ川を下り、本湖のスノヤワラへ出る水門を目指します。
この日はスノヤワラへ出たのは私だけ。
他のバサーはみんな、新利根川の上流方面へ向かったようです。
まあ、川の方が魚影は濃いですからね。
この水門は、冬季は閉じています。
おもな理由は、おそらく新利根川とスノヤワラの水位が違うから。
この日は川は減水気味で、スノヤワラの本湖側は増水気味でした。
水門が閉じてても、横の閘門から出入り出来ます。
この閘門をくぐって通過すると、気分はバサーオールスタークラシック。
「ここでの時間のロスが、あとで痛いミスになるか?」
プロ気分の妄想にハマりつつ、通過。
まあ、そこはドシロートのワタシ、痛くも痒くもありません。
7:00 洲の野原・シャローフラット
このポイント、全体的にプアでパッとしないエリア。
水深も0.6mぐらいのドシャローのフラットが延々と続きます。
護岸の合間にアシが点在、地形変化も乏しい。
見るからにショボいエリアなんですが・・・
ゴロタがボトムに入っていて、全体的にハードボトム。
そして一部に深く掘られた場所が、沖から続いてます。
ここを通り道にして、フィーディングモードに入ったバスが入ってくるスポットがあるんですね~。
この長いストレッチの中の、ほんの10mぐらいのスポット。
ここは、バスが入ってくるタイミングがすべて。
フィーディングタイムじゃなければ、いるのはボラだけ。
でも入ってさえいれば、バスのやる気は十分。
わりとカンタンに、ハードルアーに喰ってきます。
「ドンッ!」
「ゴゴンッ、ゴゴンッ」
パームス・エッジプライドのグラスロッドが、いい感じに曲がってます。
やたらと重量感のあるファイトを見せた、この日のファーストフィッシュは、約38cm。
ウェイトはかなりありそうで、パンパンに固太りしたバスでした。
たぶん、キロは超えてそう。
今年の初バス、まあまあ悪くはないサカナで、ちょっとうれしい。
デルタフォース 3/8オンスに自家製ブラスメッキブレードの、いつものパイロットルアー。
アシ際の着水から、2mほど手前に泳いだところでバイト。
これは今日のバスは、アシの中には入ってないってこと?
とりあえずひと流しでここはやめて、妙岐水道に向かいます。
8:00 妙岐水道
さて今日の妙岐水道の反応はどうだろ?
ファーストフィッシュの食い方から、いきなりアシ際に撃ちに行くのは控えます。
さっきと同じスピナーベイトでもよかったんですが、ファーストブレイクのエッジも通したかったので、ここではクランクベイト。
OSP・ブリッツMRなら、助走距離3mでちょうどいい深さをヒットするんじゃ?
最初にチョイスしたカラーは、オリジナルの″マッディ・マッキー・ブラック″。
ただマッキーのマジックで、黒に塗っただけ。
丹念に撃っていきますが、まったくバイトは無し。
っていうか、今日の妙岐は生命感があまりない。
ローランスのスクリーンにも、いつもは山盛りに写るベイトフィッシュが、まったく写りません。
600m以上あるストレッチを流し終わり、2回目の妙岐水道アタック。
今度は撃ちです。
OSP・ドライブビーバー3.5の直リグ。ラバースカートバージョン。
強風で吹き溜まった、アシの切れ端のマットなんかも、細かく撃っていきます。
ストレッチの真ん中辺り、他より水深がある場所。
着底後の2アクション目で、「グンッ」とティップが入るバイト。
ロッドティップを下げて、ラインスラッグを巻き取る分だけタメてから、フッキング!
「バシュッ!」
・・・・ドライブビーバーが帽子に直撃。
スッポ抜けました。
「やれやれだぜ・・・」 リグをチェック。ワームのズレを直してから、爆撃続行。
以降、音沙汰なし。
結局、その後はシャッドテールの7gヘビダン、Bスイッチャー4.0でのブレイクのクランキングと、4往復しましたが、バスからの反応は一切ありませんでした。
そして風が北東風から南西風に変わり、強さを増してきました。
しかたないので、スノヤワラのワンドに戻ります。
しかし・・・・
11:30 妙岐からワンドへ
Tenki.jpの天気予報でも、この時間から南西風の強風の予報はあったんですが。
ちょっと予想を超える爆風と、それに伴う三角波。
しかも妙岐の4往復で、バッテリーがかなり消耗してます。
だいたい、ボート屋から妙岐水道まで、約3km。
さらに600m以上ある水道を4往復。
まあ、ちょっと無茶だったかも?
54ポンドエレキ全開ですが、まったく進みません。風に吹き戻される状態。
しかも三角波が叩きつけ、ボートの椅子に座ってるのもムリな揺れ。
ボートのフラットな床に座り、両手はボートのフチをしっかと握って、なんとか耐えます。
「これはちょっと、ヤバいか? シャレにならないかも?」
松屋ボートに通って20年以上ですが、初めて携帯で救援の要請を考えました。
とりあえず、腰に巻いた膨張式ライフジャケットを再チェック。
その時です。
妙岐水道と洲の野原の境目、稲敷大橋下でもがいてたんですが、風上側の方を見ると、アルミボートのバサーがアシ撃ちしてるじゃないですか! まるで何事もないかのように!
「この橋下さえ脱出できれば、あそこまで行ければ、助かる!」
普段はバッテリーのスペアは積まないんですが。
この日は元々、ある程度の強風下の長距離走行を想定してました。
そこで松屋さんから、スペアバッテリーをレンタルしてたんですね。
慎重かつ素早く、ボート後尾に移動、バッテリーを繋ぎ変えます。
その間にボートは、また妙岐水道まで吹き戻されてます。
バッテリー交換後、フルパワーでペダルを踏みます。
「前進した!」
ボートが風と波に逆らって、ゆっくりですが進みました!
波に対して45℃の角度を保ちながら、ジリジリと安全地帯まで前進します。
12:45 スノヤワラ北ワンド
さっきまでの爆風がウソのよう。
ある程度の風とウネリはありますが、釣りは可能な状態です。
けっこう危険な状態にいたせいか、釣りを続ける気は吹っ飛んでたんですが。
いったん安全地帯に入ってしまいますと、またもやロッドを握ってしまいした。
ここから新利根川方面まで、帰りながらやるつもり。
ただ、それなりに荒れてますので、出来る釣りは限られてるでしょう。
さすがにアシ際には居られないだろう、ことで、アシから5mぐらい沖までをプロダクティブゾーンとして巻きます。
クランキングしたかったんですが、ミスキャストした場合、この風では回収が困難なのを考慮して、スピナーベイトをチョイス。
ここは、アシから2mぐらい沖まで、沈み杭が乱立してるエリア。
杭回りを起点にしてクルーズしてる、スイッチの入ったバスが少しは居そうです。
風の影響があるので、ボートポジションはアシから10mぐらい、ショートキャストで巻いていきます。
アシ際に落としたデルタフォースが、乱杭のポイントを通過。
2mほど手前に泳いできたところで、水中の何かに捕まり急停止。
感触としては、隠れ杭に根掛かりな感じ。
しかしカラダは勝手にフッキングしてました。
フッキング時の感触も、根掛かりっぽい、ぜんぜん動かない手応えでしたが、かまわずゴリ巻きします。
なぜなら、スピナベでデカバス掛けた時に見られる、特有のアタリだったから。
「ゴンッ」
「グン、グン」
ようやくサカナが暴れ始めました。
「こりゃ50アップいったろ?」
手応えに確信します。
エッジプライド・Vグラスの4パワーだと、このサイズでも相手に何もさせずに、さっさと寄せられます。
ゴリ巻きで一気に寄せて、サクっとアゴを掴んでランディング。
ぜんぜん50はありませんでした。
44ぐらい?
ちょっとこのサイズとは思えない、アタリとファイトでしたけど。
写真の撮り方がヘタ過ぎるのでアレですが、こいつも相当エサ食って鍛えてる系。
長さのワリには筋肉太りして、かなりのウェイトがありそうでした。
14:00 帰着
同じパターンを期待して撃ち続けましたが、その後は何もなし。
予定通り川に入って、ボート屋まで戻ります。
松屋さんの2代目の奥さんと、3代目の若旦那に結果を報告。
サイズ、数、ともに暫定竿頭だそう。
まあ、まだ帰ってきてないボートが3,4艘はいたはずですから、必ず抜かれるとは思ってましたが。
結局、数は5本釣った人が。
ただし、サイズは私の44cmが最高でした。
違う意味での春爆を喰らいましたが、今年の初釣行はまあまあの出来だったかな?
ひさしぶりに、落水の可能性も味わいましたしね。
本日のバスをキャッチしたタックル
ロッド・パームスエッジプライド・EPVC604
リール・TD-Z105HL・SVスプール
ライン・サンライン・ステューター 3.5号
ルアー・エバーグリーン・スーパーデルタフォース 3/8オンス シングルウィロー