今回はバスフィッシングに使用してる、ラインのお話。
リールに引き続いて、ほとんどのバサーの皆さんからは共感してもらえそうにありません。
なぜなら、私がバスで使用しているのは、PEラインのみだから。
マキモノ、撃ちモノ、すべてPEライン。
リーダーなしの直結で使用してます。
PEラインって、いまだに扱いが大変そうとか、トラブル多そうとかの、ネガティブイメージがありますが、ハッキリ言っておきます。
「そんなものは、昔のバスメディアが流したデマです」
90年代から、20年以上もPEラインのみで釣りしてきましたので、使用感などを書いてみます。
書き終えて思ったんですが、なんかすごく「PE押し」な記事になっちゃってます。
そんなつもりはまったく無かったんですが、PEなんてもっと気軽に使えるラインだよ、って事を言いたくて書いてたら、「PEイチオシ」的な記事になっちゃいました。
*使用ラインや使用方法が少し変わりました。最新記事はこちら
Contents
お金が無いなら、PE買っとけ
PEラインを初めて見たのは、Basser誌の広告に出てたスパイダーワイヤー。
ケプラー繊維がどーたらとか、ダイニーマがなんたらとか。
1号の太さで16ポンドの引っ張り強度という、新素材のラインに驚いた記憶があります。
年代物のスパイダーワイヤーの初期モデル。
スパイダーワイヤーは現行品よりも、このオリジナルモデルがいちばんイイですね。
最初はシーバスのベイエリアおかっぱりで、ロングキャスト性能を確かめてみると、予想通りスゴイ飛距離です。
*当時はベイトタックル+PEでシーバスやる人なんていなかったので、周りのソルトマン達にずいぶんバカにされたもんです。今は普通ですよね。
かなり好感触だったので、バスにも導入。
飛距離や感度がいい、ってことよりも、いちばん感動したのが、「その経済性の高さ」。
ナイロンって、快適なままで使用したかったら、はっきり言って毎回巻き替えが必要じゃないですか?
フロロだって釣行3回ぐらいが限界ですよね?
吸水や紫外線の劣化、巻きグセのつきすぎとか、バックラ時のキンクなど。
あまり長くは使えません。
でもPEライン。まったく劣化しませんし、巻きグセも一切無し。
ずーっと巻き替えなしでイケるんですよ。
すっかり感動して、手持ちのタックルをすべてPEに替えてしまいました。
20年以上、PEのみを使い続けて見えたこと
普通は使用するルアーやメソッドに合わせて、フロロだったりPEだったりを使い分けるものですよね?
やっぱり適材適所というか、向き不向きがありますから。
でも私の場合は、経済的理由からPEしか使わない、と決め込んでたので、PEが向かない場合は、自分の方を合わせて行くやり方をしてました。
いくつか紹介してみます。
マキモノはグラスロッドで
最初に気づいたのが、シーバスの時。
シーバスに、バス用のバイブレーションを多用してたんですよ。
で、バイトで結構ハジかれるんですね。「パンッ」ってカンジで。
ラインにまったく伸びがないのが、裏目に出てるんですよね。
そんな時に、ケイテックの創始者、故・林圭一プロがBasser誌に寄せた記事を見たんですよ。
グラスロッドでのクランクベイトの釣り。
「これイケるわ!」って思いましたね。
(当時は、グラスロッド+PEがアメリカでは定番になりつつあるのを、知りませんでした。)
さっそく、その林圭一プロデュースのフェンウィックのグラスロッド(たしかアイアンホーク)を買いました。
それで弾かれるのはずいぶん改善したんですが、アイアンホークはちょっとオールドグラス風味というか、ダルすぎて飛距離が出なかった。(すみません、林さん。ケイテックルアーは愛用してます)
その後はメガバスのグラスロッド、デストロイヤー・トマホークを3種類揃えて長年愛用してましたが、最近はパームス・エッジプライドのVグラスシリーズに乗り換えました。
このVグラス、ちょっとサイコーなので、別記事で紹介します。
食い込みが悪くバラしやすい?
PEに替えた頃って、霞ヶ浦・スノヤワラのアシ撃ちにハマってた頃なんですが。
メインルアーはラバージグ。
最初はノリーズのガンタージグで。その後は、ケイテックを立ち上げた林圭一さんデザインの、ケイテック・ラバージグ・モデル1。
もう欲しかったヘッド形状、サイズ、重量そのもので、モデル1の9gばっかり投げてました。
それで気づいたのが、
「アタリがあっても、すぐルアーを離される事が増えてない?」
でした。
最初は、たまたま活性が低い日なんだと、思っていたんですよ。
でもなんていうか、
「アタリに気づかず、いつの間にか釣れてました」
なんていう、
「ラッキー!釣れちゃったフィッシュ」
が、ずいぶん減ったというか、アタリを感じてからフッキングさせるまでの間が、相当にシビアになっていたんですね。
それでようやく、ラインの伸びの無さが原因だと、思い当たったんです。
釣り人に高感度だということは、サカナにも高感度(違和感を感じやすい)だという事なんですね。
とくに着水からボトムにつくまでの、フォールでバイトした時に顕著でした。
よりソフトなティップのロッドに買い換えることも脳裏によぎりましたが・・
でもそれでは、ジグの操作性が損なわれるだろうし・・・
(私はラバージグには、ファーストアクションは向かないと思ってます。)
ようはラインを張らなければいいんでしょう?
そこで始めたのが、ピッチングして着水したら即、ロッドを倒す。
ラインスラッグをたっぷり作ること。
さいわい、PEは水面に浮きます。
撃ちの近距離戦の場合は、水面上のラインの動きのみでアタリを取るようにしてます。
少し距離を泳がす場合は、張らず緩めずのラインテンションに気を使ってます。
これはフロロでも、皆さんやってることですよね。
最近はこのラインテンションを抜くのが無意識に出来るようになりました。
ジグヘッドのミドスト的な感じで、張らず緩めずみたいな。
ガイドとの滑りの悪さ・飛距離低下と糸鳴り
これはピッチングのショートディスタンスの釣りの場合ですが。
PEの製品にもよるんですけど。
ライン表面がスムーズではない製品だと、ピッチングの飛距離が落ちる場合があります。
あと、アシやブッシュの枝にラインが掛かった状態でルアーを動かすと、糸鳴りも出ますね。
まあどちらの場合も、フロロやナイロンでも起こります。
これは表面がスムーズに加工された製品を使えば解決できます。
詳しくは下の方の、使用してるPE製品について紹介してますので、見てみてください。
糸絡みがひどい・風に弱い?
フロロカーボンにくらべ、ラインにコシがないPE。
たしかにティップへの絡みは起きやすい。
そこでPE用に対策されたガイドフレームなんかもありますが。
あれ、たいして効果無いですよね。
はっきり言って、ほとんど意味無いです。
ただ、ラインがティップに絡むのは、ルアーを手元に取ってフックのチェックなんかをする時だけです。
投げたり巻いたりしてる時に、絡むことはありません。
だからそんなに気にならない。
むしろコシの無さのおかげで、ラインの折れやキンクが発生しないので、長所だとすら思ってます。
さて、風。横風ですよね。
これはもう、ある程度以上の風が吹いたら、正直言ってお手上げです。
軽いリグなんかだと、リグごと風で持ち上げられちゃう。
ある程度のウェイトのマキモノ以外は釣りになりません。
擦れに弱い・すぐ切れる?
これはですね、もうメディアのワナというか、情報操作というか・・デマというか・・
当時の記事なんかを読んだ時から、
「ハァ?」
って思ってたんですが。
フロロカーボンとかと比較して。PEが直線強度のワリには、いかに擦れに弱いかを強調するような記事がよくあったんですが。
比較する時、お互いのポンド数で比較してるんですよ!
つまり、フロロ16ポンド・4号と、PE16ポンド・1号を対決させてる。
・・・・アホですか?
ラインの直径がぜんぜん違いますが?
「擦れ」に対するテストなんだから、同じ直径同士でやらないと。
ちなみにPEを使い始めた当初は、まだよく分かってなかったので、けっこう細めを使ってたんですね。
スパイダーワイヤーの1号とか2号。フロロの4ポンド、8ポンドクラスですね。
今なら、カバーでは4号か5号ですが。
しかしそんな細いのでも、アシやブッシュの枝ぐらいは引き千切ってこれる。
ぜんぜん弱くないんですよ。
ソルトのワイヤーリーダーみたいだ、なんて思ってたくらい。
でもいまだに、擦れに弱いだの言われてる。
何人かのバサーのブログなんかでも、「やっぱりPEは弱い」なんて記事をまだ見ます。
その手の記事を見てみると、コンクリートのフチなんかで擦ってテストしてます。
「ちょっと待って!」
じつはPEは「熱に弱い」んです。
ラインが濡れてない状態で摩擦熱が発生すると、意外とあっさり切れます。
水の中でやらなきゃ。そんなテストは。
「PEは結束強度が弱い」なんてのもよく見ますが。
たぶん、それを言ってる人は、ラインを結ぶ時に「ちゃんとツバで濡らす」っていう、基礎的なことをやってない人なのでは?
(動画見てると、バスプロでもやらない人、時々居ますね)
結び目が締まるときには、ドライだと瞬間的に100℃ぐらいは発熱するらしいですから。
私の場合、タックルに巻いてるPEでいちばん細いのでも3号。太いので5号です。
3号でも、根掛かり回収率は100%近いです。フックが伸びるか、障害物ごと引き上げられます。
5号に至っては、根掛かったら手元のラインをボートに巻いて、アンカーとして使えるほど。
PEが弱いなんて発想、じつはかなり誤解と誇張があると思いますよ。
ベイトタックルでバックラッシュしやすい?・しかも回復不能?
これもよく言われてました。PEラインはバックラしやすく、やっちゃったら回復不能だとかなんとか。
まるでデマです。
サミングの仕方がちょっと違う、ってのはあるかも?ですが。
太めのナイロンとかフロロだと、スプールから指を離しただけで、ラインがブワっと浮き上がったりしますよね?
まだ投げてないのに軽くバックラしたような。
PEだと、アレがまったくない。
だから、むしろバックラはしずらい、というのが正直な感想です。
私「釣りキチ三平」の影響で、小学2年生の時からブレーキシステムの無いベイトリール(大昔のリールはメカニカルブレーキしかなかった)でキャスティングしてたせいか、サミングはかなりウマい方ですが。
そのせいかもあるかもしれませんが、PEでのキャストはラクに感じます。
しかもですよ?
万一バックラした時、ほぐすのもカンタンなんです。
まず、クラッチを戻して巻き取れる状態にします。
そしてスプール上の、ラインが絡んでる部分を親指でかるく押さえます。
そしてそのまま、グリッグリッって3回ほどハンドルを巻きます。
そしたら、またクラッチを切って、ラインをスルスル引き出すと・・・
あら、不思議。
バックラが直ってます。
もし直ってなかったら、もう一回やってみてください。この方法で必ずほぐれます。
このやり方、大昔に知人に教わったんですが、誰から習ったか忘れました・・・
*ただしメ-カーによっては、バックラしやすくて修正がむずかしいモノもあります。
PEはリーダー付けなきゃ使えない?
これって、バスもソルトでも常識みたいになってますよね?
理由は主に3つ。
PEの擦れの弱さ対策。
PEは透明度が無いから、フロロのリーダーでプレッシャーを下げる。
ショックリーダー代わりに。
でも、本当にそうでしょうか?
エリアのトラウトなんかでは、2番目と3番目の理由はアリ、だと思います。
トラウトはバスより目がいい、とか、軽量スプーンの巻きの釣りでは、PEの弾きは致命的に成り得ます。
ただ、エリアのトラウトは極端なハイプレッシャーに晒されています。
池に無数に張り巡らされたラインの隙間の間を、掻い潜りながら泳いでる状態です。
ナチュラルレイクのバスとは、少し状況が違います。
まず、水と屈折率が近い透明なフロロカーボンであっても、バスにはちゃんと見えています。
大昔に亀山湖で行われた実験ですが、4ポンドのフロロで作った網を水に沈めたところ、バスはちゃんと網を避けて泳いでました。
つまりどんなラインであっても、バスには見えているということです。
それならば、ルアーに釣れるのはなぜか?
たとえルアーに付いたラインが見えていても、そのラインが何を意味するのかが、分からないだけではないでしょうか?
そう考えると、プレッシャーを下げる目的ではリーダーは必要がない、と言えます。
ショックリーダーではなく、ハリスとして、メインラインよりも細くするなら意味あると思いますけど。
残りの2つ、擦れ対策とショックリーダーは?
まず、擦れに関しては心配する必要は無いことは、すでに言及してます。
(1号以下の太さだと、必要ですねやっぱり。)
では、ショックリーダーとしては?
これは一定の効果はあると思いますが、私の場合は、
巻きの釣りではグラスロッドで対応すること。
そして撃ちの釣りでは、ラインスラッグで対応する。
これらでまかなえる、と思っています。・・間違ってるかもしれませんが。
それよりも、リーダーを付ける事で起きる弊害、
結び目が増える事による、全体引っ張り強度の低下。
頻繁なリーダーの結び替えによる、釣り効率の低下。
結び目のコブによるキャスト効率の低下。
などの方が心配です。
そしてなにより、
PE直結でも、ちゃんとデカいの釣れてます。
これらの理由と経験より、いまだにリーダー無しの直結で使用しています。
PEは糸噛みする?
コレはねえ、しますね。
とくに2号以下の細めのラインでは、かなり頻繁に起こります。
あと、製品にもよります。
どういう時に起こるかというと、
新品ラインをテンション不足で巻いた時。
根掛かりをムリに引っ張った時。
デカバスやキャットフィシュを掛けた時。
まず、新品ラインを巻く時は必ず強めのテンションを掛けて巻くこと。
私はこんなライン巻用のグッズを使ってるんですが。
これは元々は、トラウト用のスピニングのライトラインを巻くために買ったんですが。
ベイトにも使えて、自由にテンションを変えられるスグレモノです。
とにかくテンションをしっかり掛けて、キッチリ巻く。
じつはこの段階で、糸噛みさせているんです。
それで、フィールドで投げる時、最初の1投は捨てキャストする。
で、普通に巻き取る。
これで準備OKです。
あとは普通にキャストして構いません。
根掛かった時。
まず、糸噛み云々以前に、そのまま引っ張っちゃダメです。スプールのシャフトにダメージが入るかも知れません。PEの引っ張り強度は、それくらい強力です。
かるくロッドを揺すったり、弓矢メソッド(わかりますよね?)でも外れなければ、クラッチを切ってラインを出し、ロッドは床に置いてラインを手に持って引っ張ってみましょう。
素手では手が切れますので、私はいつも軍手をはめます。
このやり方をすれば、根掛かり時の糸噛みは起きえません。
デカい獲物とファイトした後の糸噛み。
これはまた、捨てキャストで解消します。
または、手でラインを適当に引き出してから巻き取るだけ。
ティップへの糸絡みと同じで、馴れれば一連の動作で出来るくらいカンタンです。
そんなに感度がイイの?
ええ、いいです。
ただし、ラインテンションを掛け続けていれば。
もう上の方で書いてますが、私はラインスラッグを多用します。
ですから、PEの感度に関してはあまり利用してないかも知れませんね。
でも巻きの釣りでは、この高感度が武器になる場合が、とってもよくあります。
たとえば、スピナーベイトの釣り。
スピナベのブレードの回転がフッと消えるバイト、ああゆうのが分かりやすい。
クランクベイトの場合だと。
まず当然、ボトムノック時の感触がまったく違います。
どんな底質かも分かりやすい。
障害物へのアタリ方もはっきりしてるので、根掛かり回避もすごくやりやすい。
ボトムを叩きながら走ってる時、コンッとボトムを小突いた直後、クランクの振動がフッと一瞬消える。
コレ、バイトなんですけど、こんなのも感じやすい。
ただ、繰り返しますがPEの高感度は諸刃の剣。
サカナにとっても、違和感を感じやすいシロモノです。
結束強度が低い? 結び目がスッポ抜ける?
PEラインは結び目から切れやすい・・・
このデマも一時期、流行りましたっけ。
デカいサカナのバイトにアワせたら、一撃で切れたとか。
ちゃんとツバで濡らして結びましたか?
ドライでギュッと締め込んでません?
あとノット・結び方の問題。
スッポ抜ける、なんてのは、ノットが悪いか、不器用でちゃんと結べてないかの、どちらかでしょう。
まさかクリンチノットなんかで結んでないでしょうね?
クリンチノットなんて、この世に存在してはならないノットですよ。
メインラインを捩ってダメージを与えやすいし、引っ張ると結び目がほどける方向で力が掛かる、ろくでもないノットです。
別記事で、おすすめのノットを紹介してます。
使用してきたPEライン製品
すでに書いてますが、最初に試したのがスパイダーワイヤー。
90年代はコレばっかり。
コーティングは無いんですが、表面がすごくシルキーで滑りがよい。
擦れにも相当に強いです。
でも残念ながら、とっくに絶版。
現在販売されてるスパイダーワイヤーは、完全に別モノ。
欠点は、まったくコシがない事。
横風が強く吹いたら、かなりツラい。
それで2000年に入ってからは、コレに替えました。
ユニチカのシルバースレッドPE。
4つ編みで、ほどよくコシがあります。
しかも実売価格で、1200円ぐらいだった。
これで、一番保ったリールで10年ぐらい巻き替えなし。
巻き変えた理由も、たんに長さが足らなくなったから。
コスパ良すぎでしょ。
とにかくコシがちょうど良くて、もっともライントラブルが少ない。
気に入って長く使ってたんですが、ちょっと欠点があるんです。
それは、表面のザラつきが大きく、ガイドとのスベリが悪い。
当然、糸鳴りも大きくピッチングの飛距離も悪い。
ただ、使いやすさでイチバンだったので、もっとも長く愛用しました。
あと、ドライでの擦れにはかなり強い。
*結局また、巻物はシルバースレッドに戻りました。これはライントラブルがまったく無いので、実戦ではやっぱりベストなんです。
フロロカーボンにくらべて、ピッチングの飛距離に不満が出てきたので替えたのが、このライン。
ヨツアミのG-soul アップグレード PE X8。
ソルトで絶賛されてるラインですね。
PEにしては、かなり強めのコシ。
コーティングされていて、表面もツルツルです。
ピッチング専用で導入したんですが、フロロ並に飛びます。
ラインの品質は、評判通りとてもイイと思いました。
ただ、このラインカラーがどうも・・・
チャートって、どうなの?
サカナから見たらどうかは、分かりません。
でも釣り人的に、釣れる気がしません。
っていうか、この手のライン色って、リーダーが装着前提ですよね?
私はマッキーで茶色に塗って使ってます。
あと、ちょっとコシが強すぎるかも?
スプール上にラインの浮きが出るのは、少し気になりました。
*今現在は、撃ちモノはこのラインに統一してます。キャスティングよりもピッチングがメインになる時です。2年以上使って分かりましたが、コーティング系にありがちな劣化もほとんどありません。このラインは一種の完成形だと思います。
そして今年導入の新兵器。
サンラインの新製品。
シューター・ステューター。
長年の間、バス・スーパーPEしかラインナップになかったサンラインの、待望の新製品。
コレって、本場アメリカのB.A.S.S.で活躍中の大森貴洋プロの監修ですよね?
大森貴洋といえば、早くからPEをメインで釣ってきたUSトーナメントプロの一人。
日本人がどうこうではなく、USトーナメントのトップ20の一人、本物のバスプロです。
バス・スーパーPEは使った事ありますが、使用感はユニチカのシルバースレッドPEの劣化版(サンラインさん、済みません)って感触でした。
とにかく表面のザラつきが強く、巻きにイマイチな印象でした。
個人的に敬意を持ってる大森貴洋プロにあやかって、この新製品のステューターを購入してみましたが、まず好感度なのが表面のツルツル度。
先代とはまったく違います。
これって、コーティングですよね?
コーティングPEは、すぐに剥がれるモノが多いのが難点ですが。
もうすぐシーズンインなので早くテストしてみたい。
スプールに巻いてみた感触では、ラインのコシはかなり絶妙なようです。
シルバースレッドより、わずかにコシがある感じ。期待できます。
ただ・・・
ここで紹介した中では、いちばん擦れに弱そうです。
ペンチの歯でゴリゴリやるテストでは、一番早く切れました。
(タフだったのはスパイダーワイヤー。ぜんぜん切れない)
ラインカラーはイチバン特徴的かもですね。
なんと迷彩色。
濃いグリーンとブラウンが混ざった、カモフラ色。
この記事のトップのTD-Zの画像、そのスプールに巻かれてるラインの色を見てください。
この色、かなりツボです。
ダーク系カラーのPEって、なかなか無いんですよ。
チャートだの蛍光オレンジだの、そんなのばっかで。
製品ラインナップも、ちょっと特徴的です。
3.5号から5.5号までしかありません。
5.5号の85ポンドは充分ですが、下が3.5号の55ポンドから。
1号とか2号がラインナップにありません。
つまりサンラインでは、このステューターをベイトフィネスやパワーフィネスへ使用することは考慮してないんですね。
リーダー無しの直結でパワーゲームに使ってください、という事なんでしょう。
まあ、そのうち下の号数もリリースされるかも知れませんが。
あと、長さも71フィート・65m巻きのみです。
このハンパな長さは、何を基準にしてるんでしょうか?
ちなみに、私のTD-ZのSVスプールはすべて、浅溝の105サイズです。
105だと、3.5号・65Mでピッタリなんです。
シマノの浅溝系スプールのサイズは知りませんけど。
もしダイワの105系と同じくらいなら、これが基準になったのかも知れませんね。
最後にもう1つ、このステューターの価格。
なんとアマゾンで1100円なんですよ!
ナイロンより安い。
これでシルバースレッドぐらい長く使えたら、かなりヤバいことに・・・
年間のライン代なんて、数百円ぐらいになってしまいますね・・
バスフィッシングは好きだけど、お金が無いってバサーのみなさん!
ラインはすべてPEにしましょう!
そういうことですよ。
追記
残念なお知らせですが。
このステューター、ぜんぜんダメでした。結局、すべてのリールをシルバースレッドとX8に戻しました。
理由1
なぜなのかはよく分からないのですが、非常にバックラしやすい。
シルバースレッドだと、キャスト後半ではノーサミングでいけるトコでも、ちょっと油断するとすぐバックラする。
そのせいでサミングを過剰に行なうか、ブレーキを強く掛けねばならず、結果的に飛距離やコントロール性が落ちる。
理由2
バックラしやすいだけでなく、バックラした部分の修正が困難。
他のPEラインの場合。バックラしても、その部分を親指で押さえてハンドルをグリッと巻き、その後にスプールをフリーにしてラインを引っ張れば、簡単に修正できます。
軽いバックラなら、ただラインを引っ張るだけでもスルスルとほぐせたりします。
が!
このステューター、ぜんぜんほぐれません!
まったく、訳が分からない。
とにかく修正がたいへんです。
理由3
予測のつかない糸噛みを起こす。
これも訳が分かりません。
糸噛みさせる状況をおこしてないのに、なぜか途中で噛んでしまう事が多発。
PEラインは扱いに慣れてないと、糸噛みはしやすいのは事実ですが。
でもこれはヒドすぎます。
なんせ、噛ませる事をいっさいやってないのに起こるんです。
それもヘンに中途半端なところで!
きびしい隙間に、神キャストがキマった。そこでリグをフリーフォール・・・落ちていかない・・・ラインが噛んでストップしてる・・・
なんて事が多発。
慣れたフィールドの霞ヶ浦・洲の野原なんかでは、まだなんとか釣りできましたが。
先日初めて行った、房総リザーバーの戸面原ダムなんかだと、とても使えたモノじゃありませんでした。
あまりにもストレスがたまりすぎて、もう自ら入水寸前。
満水のリザーバーだと、オーバーハングしたブッシュなんかを撃たなきゃいけないので、よりテクニカルなキャストが必要になるじゃないですか?
このラインは、ほんとうに足を引っ張ってくれちゃいましたよ。
もう2度と使いません。
っていうか、PEのコーティング系はやっぱイヤですね。
コーティングのせいで変なハリがでるので、PEの良さが消えてしまいます。
おわりに
最初の予定と違って、すっかりPEアゲの記事になってしまいました。
まあPEラインなんてそんなに構えなくても、普通に使えますよって言いたかったんです。
「PE対応」なんて謳い文句の、リールやロッドなんて必要ありません。
メーカーの商売に踊らされちゃダメですよ。
コメント
スパイダーワイヤー懐かしいです!
自分は35年前から、投げ釣りから始まり、バス、ワカサギ、トラウト、船はもちろん、エビテンヤ真鯛、黒鯛かかり釣り、全ての釣りでPEしか使いませんでした。 かかり釣りだけは糸が浮いてしまい餌を底に流せなくて上手く行きませんでしたが。 船以外は誰もPE使って無い時から他の釣りでも使うPE大ファンでした。挙句、当時 釣具屋勤務となってたぐらいです。
バスは、おかっぱり遠投ヘビキャロメインで、スコーピオン1653RとメタニウムXT、スパイダーワイヤー1号で当時で60m投げてました。 スパイダーワイヤーの1号だけは糸が扁平していて全く食い込まずで重宝していました。1.5はゴーセンなどのPE4号より強度が有り、何度も友人の前で強さの実験を見せた思い出もありました。1.5号だと強すぎてメタニウムのスプール2個曲げて使用不可となりましたが。
ベイト専用PEとして希少なこの扁平さは残って欲しかったと思ってます。
ブログは同じくマニアックな方でとても楽しかったです!
51歳変人釣り男より
コメントありがとうございます。
あの頃はPE使ってると変人扱いでしたよね。
ゴーセンは弱かったですよね~。ほとんど裁縫用の縫い糸でしたよね。
あの最初期のスパイダーワイヤー、なんのコーティングもないのにツルツルでしかも驚異的な耐摩耗性でしたよね。
あの頃の残り物のスプールが1個あるんですが、デンタルフロスト代わりに使ってます。毎日歯間をガシガシやっても2か月くらいは切れないんですよ。
記事楽しんでいただけてありがたいです。