ルパン三世、もちろん知ってますよね?
ルパンの相棒、次元大介と石川五右衛門。
次元は射撃、五右衛門は剣術の達人です。
そういう特別なワザを持ってる何かの遣い手って、カッコイイと思いませんか?
器用に色々できるワケじゃないけど、特定の何かだけは誰にも負けないってヤツ。
バスフィッシングではオールラウンドでなければ、状況の変化に対応できないのはよく分かってはいますが。
でも性格的には、極端にかたよったスペシャリスト好きの私。
トーナメンターではなく、趣味ですからね。
それでシャロー限定、それもラバージグの遣い手になろうと、何年も頑張ってた時期がありました。
Contents
ジグヘッドにスカート巻いただけのモノじゃない
なぜラバージグだったか?
スピナーベイトの時と同じです。
あまりにもバス用らしいルアーで、なんかかっこよく見えたから。
ラバージグ遣いっていうのが、かっこいい気がしたんです。
スタンド使いみたいで。
ちなみにここで言ってるラバージグとは、カバージグのことです。
フットボールやスモラバには触れてません。
ノリーズ・ガンタージグ
最初にそろえたのが、ノリーズ・ガンタージグ(旧モデル)
理由はよく覚えてません。
Basser誌の記事の影響とか、そんなんだったと思います。
3/8オンスをメインに使っていました。2年ぐらいは、コレばっかでしたね。
カバージグとしての性能は、すごく優秀だと思います。
ですが、2年もジグ撃ちばっかりやりこんでると、いくつか見えてくるものがあるワケですよ。
それはウェイトであったり、ブラシガードだったり、ヘッドの形状だったり。
自分が欲しいモノが、だんだんと具体的なカタチとして見えてくる。
3/8オンスと1/4オンスの中間のウェイトが欲しい。
ボトムで立たなくていいから、アシの根に挟まらないヘッド形状。
ブラシガードの固さと長さと角度の最適化。
カバーに落とし込みやすい若干小振りなサイズ。
当時の市販品では、条件を満たすものがありませんでした。
自分でモールを作って、オリジナル形状のジグを自作してる人の真似をして、自作を始めようとしてる矢先、私の好きだった故・林圭一プロが、自身の会社ケイテックを立ち上げたんです。
ケイテック・ラバージグ モデル1
林圭一さんといえば、アシ撃ちのフリッパー。
ラバージグにもコダワリが強かった方です。
そして新会社の製品の第一弾。まさかというか、むしろと言うべきかの、カバージグ。
こんな偶然があるのか?
ほんと、そう思いましたね。
私が思い描いてた、ラバージグの理想形。
それがそのまま市販化されるなんて!
雑誌で紹介記事を見た時。
ウェイトのラインナップの1/4オンスと3/8オンスの間に、「9g」が!
まさに欲しかったウェイト。
独特のアングルを持つベースに取り付けられたブラシガード。
すり抜けバツグンのヘッド。
絶妙のサイズのゲイブとシャンクのがまかつフック。
もうパーフェクトすぎて、言葉も出なかったです。
このジグで、いったい何匹のバスを釣ったでしょうか。
とあるローカルトーナメントで優勝した時も、キッカーと言うか、ビッグフィッシュ賞でもあったサカナも、このジグでした。
現在までに何回かマイナーチェンジを受けていますが、大きな変更はありません。
最初から完成形だったんですね。
ただ、スカートは巻き変えて使用してます。ノーマルだとフレアがイマイチなので。
あんまり気に入りすぎて、大量にストックしたんですが。
根掛かりでロストする事があまりないので、全然在庫が減りません。
OSP・ゼロワンジグ
T.Namikiプロのプロデュースのカバージグ。
さすがというか、既存の製品を研究し尽くした上でのデザインだと思います。
ケイテックのジグは、かなり参考にされたんではないでしょうか?
最近はよく投げてます。
ブラシガードの台座がオーバル形状なのが特徴。
これによって、ガードを弱めにしてもスタック率は下げれるそうですが。
ケイテックと同路線のブレットタイプのヘッドですが、ボトムでの立ちはいいですね。
ただ、横アイはカバージグとしてはどうでしょう? ガンタージグも横アイですが。
横アイは、フックを持ち上げるような動きが出せるため、フッキング率にすぐれてると言われてます。
ワームのオフセットフックも、ほとんどが横アイですしね。
ワームでは、アイはワームヘッドに埋め込むかんじになりますが、ラバージグではむき出しのままです。
そしてけっこうゴミを引っ掛けたりしやすい気がしてます。
根掛かりしやすいワケではありませんが。
じっさい、枝の密集したブッシュなどでは、ケイテックに次いで生還率が高いです。
このゼロワン、ファインラバーを巻き変えなくても、じつにキレイにフレアします。
長さだけはハサミで切って調整しますが、ラバー自体はノーマルでイケるのは助かります。
ラバージグのチューニング
買ってきたラバージグをそのまま投げる。
私はしません。
最低でもスカートの長さの調整はしますし、ほとんどの場合は巻き換えてしまいます。
巻き替える理由ですが、ちゃんとフレアさせたいから。
あとはお気に入りのカラーに統一するため。
フレアさせるコツは、スカートのタイイング。巻き方ですね。
ラバーの素材自体は、どのメーカーのモノでも大差ありません。
ちょっと分かりづらいですが、ヘッドのボトムにきっちり合わせて、スレッド(PEライン)で細身に巻かれてるのが見えますか?
ヘッドに押し付けるようにして、スレッドの巻きをなるべく細身にするのがコツです。
こうすれば、かさを開いたようにスカートが膨らみ気味に巻かれますので、フワッとフレアしやすくなります。
最近はシリコンラバーが主流ですが、レギュラーサイズのラバージグには、ファインラバーの方が好きですね。
あとは内側の余計なスカートはカットします。
これはまだカットが足りないですが、実際はもっとカットします。
スピナーベイトの場合と同じです。
ちなみにスカートの長さと量ですが。
むかしはフックのゲイブくらいまで短くカット、量も物凄く間引いてました。
ほとんど波平のアタマ状態。
これはB.A.S.S.のプロトーナメンター、トミー・ビッフルの影響だったんですが、その方がスカート同士が絡み合うことなく、ちゃんとフレアしてたから。
今はフォーリングスピードを落とすために、量を多くしてます。
でもいまだに悩むんですよ。
スカートが短くて少なかったときの方が、バイトが多かったような?
また短くするかも知れません。
ブラシガードですが、私がよくやるのは、こんなカット。
フックポイントと平行にブラシガードの先端をカット。
これはまだカットが甘いですが、フックポイントぎりぎりまでカットする事もあります。
ガードの強さを落とさないで、フックポイントを出やすくすることが出来ます。
ラバーのソークについて。
昔は、ファインラバーは必ずソークオイルでソークしていました。
コレですね。ECOGEAR(エコギア)のパワーソーク。
ラバーがしなやかになるだけでなく、味やニオイも付いてバイト時間が長くなるスグレモノ。
でも今は、ソークしてません。
それは、ソークするとラバーの寿命がかなり縮むから。
ただですね、寿命が縮むといっても、1シーズンでダメになるわけではないんですよ。
数年は保ちます。釣行後のメンテしだいですが。
これもやっぱり、ソークに戻すかも知れません。
ソークしてた時の方が、釣れてた気がします。
ラバージグのトレーラー
スイミングジグと違って、カバージグのトレーラーには、ある程度の自発的アクションが求められると思ってます。
ジグを止めてポーズしてる時でもユラユラと動いたりとか。
密集したブッシュのポケットなんかに投げ込みますからね。かるいシェイクにも反応良くないと。
クロー系のワームなんか定番ですね。
大昔はラバージグといえばポークが定番でしたが、扱いの面倒さ(ポークはほんとに面倒です)から、代替品も出てました。
ケイテックの決定版。カスタムトレーラー。
とっくに廃盤ですが、私は買い置きが30パックぐらい残ってます。
これ、アクション、針持ち、価格、使いやすさ、すべてにおいて最高のジグトレーラー。
いまだに、そう思ってます。
いったいなぜ、ケイテックではこの製品を廃盤にしたんでしょうか?
特殊な素材と、厚みのあるベース形状のおかげで、ちょん掛けなのに針持ちは異常なほど。ちぎれて飛ばされる事はあまりありません。
しかもライターで炙るとかすれば、何回でも再使用可能。
ひょっとして、これが廃盤の原因ですか? みんな最初の2.3パックは買うけど、その後は永遠に再利用されて売れないから?
このトレーラーとか、もう発想が林圭一さんならではですね。ほんとに惜しい方を亡くしたと思ってます。
クロー系やポークタイプ以外でも、例えばフォーリング主体で、早いアクションで使うんであれば、スコーンに使うようなシャッドテールワームでも面白いかも知れませんね。
注意点としては、ソルトの多く入ったモノは、身切れしやすくて針持ちが悪いので、まあヤメておいた方がいいです。山本さんちの製品とか。
ラバージグ向きのタックル
私が昔から気になってるのが、多くのロッドメーカーのラインナップに「テキサス・ジグ」用といった表記があること。
たしかにテキサスリグとカバージグは、使用環境がカブってますが。
でも両者に求められるロッドの性質は、まったく違うと思ってます。
テキサスリグでは、バイト時にちょっと送り込んだりしてタメを作ったりしますよね?
それはソフトベイトのタイプによっては、バイトしててもフックまで完全に口に入ってない場合があるからだと、思ってるんですが。
そのためテキサスリグ用のロッドには、入りの良いソフトなティップとカバーからバスを引き剥がすバットパワーが求められます。
自然とエクストラ気味のファーストアクションになるわけです。
対してラバージグでは、アタった時にはジグ全体が口の中にすっぽり、という場合が多い気がしてます。
しかもヘッドの重さで違和感を与えやすいので、吐き出される前にフッキングを決める必要があります。
つまりラバージグでは、バイト=即掛け が多くなります。
さらに、ラバージグではスカートの動きを演出してナンボです。
ダラダラ引くよりは、「ピッピッ」とロッドで跳ねさせるアクションの方が多くなります。
この時にティップが入りすぎると、ジグがきちんと動きません。
ティップが柔らかすぎないレギュラー気味のハリのあるアクション。
それが使いやすいジグロッドだと、個人的には思ってます。
カバージグのアプローチでは、キャストはピッチングかフリッピングになりますよね。
となると、ロッドは長めのモノが必要ですよね。
ショートロッドを多用する私でも、6’6ft以上は最低でも欲しいです。一般的には6’10ftとか、7’2ftぐらいが多い印象です。
むかし(というか今もある)メガバスのロッドで、F5-510Xというラバージグ専用機があったんですけど。
5’10ftという、異様なまでのショートロッド。でもこれ、ジグ撃ちにはかなり良かったんですよ。
バスロッドとしては、むしろスローアクションと呼んでもいいくらいのレギュラー。ジグの操作がとてもやりやすく、結構愛用してました。
昔と違ってピッチングの際の射程距離を以前の倍以上取る必要が出てきたので、最近は引退させましたが。
あのフィーリングのままで、あと1ftプラスの長さがあったら、けっこうベストかも?
ラインはPEの4号。フロロなら16ポンドは欲しいです。20ポンドでもいいくらい。
ラバージグって、カバーの中に入れ込んで、バイト=即掛けなので、ラインはを細くする意味が無いんですよ。
スカート付きのジグヘッドが何故