初場所・芦ノ湖

そうとう更新をサボっております。

月2くらいで、釣り自体は行っておりますが。

すべて近場の津久井湖ですが。

イイ釣りは、あんまり出来ておりませぬ。

ノーフィッシュは無いのですが、けっこう苦戦してばっかなんですよ。

”釣れる津久井湖”の評判が広まってきてて、訪れるバサーの数はうなぎ登り。

平日ですら、けっこうなクルマの数々。しかもかなり遠方の県のナンバーも増えた。

ココだけは、かつてのバスブームの頃のよう。

いや、”死の湖”だったアノ頃より、客足は全然多いかも?

ここまでプレッシャー高まると、もう私の釣り方じゃ通用しなくなってくるかも知れませんね。

ちなみに余談ですが。

津久井湖って、有名人をけっこう見掛けます。

私は釣り雑誌をいっさい読まない(かつては見まくってましたが)ので、わりと昔から活躍してる人しか知らないのですが。

あとはYoutubeで知った人とか。

オリキン氏、松本幸雄氏なんかは複数回見掛けました。

あとソロで来てた、田辺哲男氏とか。

まあ、お見掛けしても基本スルーで、話し掛けたりはしません。

だって相手からしたら、ウザいだけでしょ?

ところが、先日にボート準備中に桟橋ですれ違った方。

この方だけは、思わず声を掛けてしまいました。

完全にリアクションバイトですよ。

まったく居ることに気付いてなく、すれ違った瞬間にお顔が見えて、反射的に声が出ちゃったんです。

「並木さん!!」

世界のT.Namikiこと、並木敏成さんでした。

私の声に振り向いた並木氏、不思議な表情を浮かべてました。

たぶんですが、私を知り合いかなにかかと思われたご様子。

「誰だっけ?」っていう表情で、こちらを眺めてました。

「ファンです!」って言って握手を求めると、ああ!という感じで微笑を浮かべて、「ありがとうございます」と言いながら、握手を返してくれました。

基本、バスプロ、メディアプロにまったく興味のない私ですが。

並木さんは、JB時代からけっこう好きな方です。

ボンボンだらけの当時の(今も)トーナメント界において、試合の資金と時間をかせぐために、大手企業ダイワを退職して、タクシー運転手やりながらアングラーオブザイヤーを獲ったストイックさは、当時けっこうカッコいいと思ったものです。

この日は、新作ルアーのフィールドテストだったご様子。

3,4時間しか釣りしなかったらしいですが、私がノンキー1匹釣ってる間に、良型を4,5本上げてたみたいです。

上流部で釣りを終えて、帰着中のT.Namikiを盗撮

さて、ダラダラと津久井湖のハナシしてましたが。

今回のネタは芦ノ湖。

大昔にキャンプのついでに、ちょっとやったりした事はありますが。

あとはトラウトの特別解禁とか。

でも、ちゃんとバスフィッシングに来た事はありません。

初場所ですよ。

数年前から、夏になったら一度は来たいと、ずっとずっと思っていましたが、ようやく実現。

関東を代表する避暑地、箱根・芦ノ湖のバスはどうだったのか?

Contents

箱根・芦ノ湖

日本で最初にブラックバスが入った湖とか、そういった歴史のハナシは要らないですよね。

ここは私がふだん通うフィールドとは、大きく違う特徴がいくつかあります。

まずは、レンタルボートの問題。

芦ノ湖には多くのレンタルボート屋さんがあるのですが、どこの店でも提供されてるボートのタイプに特徴があります。

まずはローボート。

ローボートを借りる場合が、他フィールドとの差がもっとも少ないでしょう。

基本的に通常のバウデッキが取り付け可能なので、ローボート+持ち込みエレキのスタイルがやれます。

ただ、エレキオンリーですと、芦ノ湖の半分くらいしか回れません。

天候によっては、桟橋のあるワンドから出れない事も。

芦ノ湖には、後述しますが特徴的な自然現象がありますので、エレキのみでは結構釣り難いというか、危険な時があります。

そこでエンジン付きのレンタルですが。

芦ノ湖のエンジン船のレンタルの場合、ココが問題になります。

霞ヶ浦なんかでもそうなんですが、芦ノ湖のエンジン船は基本和船なんです。

和船の場合、まずバウデッキが装着出来ません。

霞ヶ浦の和船は、あらかじめバウデッキを加工取り付け、それにモーターガイドやミンコタのマウントを先付けして対応してます。

つまり、持ち込む時はエレキ本体だけ持ち込めば、装着可能なわけです。

それに対して、芦ノ湖の和船にはバウデッキの先付けはありません。

枕木だけが取り付けてありますので、エレキのマウントと、その枕木をじかにCクランプ(万力みたいなの)をかまして、無理くり取り付けるようなスタイルになります。

このやり方ですと、もともと船首の喫水が高い和船に、クランプの分だけさらにエレキの位置が高くなるため、シャフトが短いエレキではスクリュー部が水の中に入りません。

モーターガイド製品なんかですと、日本のレンタルボート事情に合わせて、シャフトを36インチ以下にカットした製品が主流になってます。

30インチとか、28インチなんていうシャフトの製品も多いです。

調べてみると、36インチシャフトのエレキでギリ、ないしは少しペラが水面に出る、なんて情報もありました。

ここがネックで、今まで芦ノ湖に行けてなかったのですが。

とにかく数多い、芦ノ湖のレンタルボート屋さんに片っ端からTELで数撃ちしてみると。

何件かのボート屋さんでは、和船以外でもエンジン付きのレンタルをやってました。

ローボートよりも横幅のある10ないしは11ftの、いわゆる免許不要艇と呼ばれるタイプのボートがあるんですが。

それをさらに13ftほどに伸ばしたような形状のボートの用意がある、ボート屋さんがありました。

このタイプですと、バウデッキの取り付けが可能です。

エンジンは6psと9psが選べるようです。

ただボート屋さんいわく、ボート本体はエンジンパワーと重量にそぐわない部分があるので、波を被りやすかったり、転覆の危険性がけっこうあるそうです。

じっさいに、前週にも転覆があったそうです。

エンジン走行時は細心の注意をはらい、エレキ走行時でもすでに重量バランスがヤバめなので、とにかく慎重に操船するよう念を押されました。

しかと心得た!

さて、ボート選びの問題が解決したので、いよいよ実釣です。

07:30 元箱根からスタート

初場所なので、事前の下調べは念入りに行いました。

地形やポイントの予習。

個人ブログも含めた、釣行ネタ。

山上湖なので、7月末でもまだアフタースポーンも有り得るかと思ってたのですが。

さすがにそれはなく、しかも落ちゼミによる”セミパターン”もすでに終焉だとか。

ちなみにこのセミパターン。

むかしに桧原湖のスモールマウスで、半日で60匹以上釣ったことあります。

当日の天候は基本晴れ。風は南西1~2m.午後は3mちょい。

気温も30℃。じつに夏らしい、気持ちいい日。

いやマジで、この湖、景色と言い雰囲気といい、ホントに気持ちいいです。

サイコー!

ただ後でわかったのですが、サカナの調子はイマイチで、芦ノ湖全域での最大釣果は4匹のみ。

はじめてですので、地形を知らないと難しいディープやブレイクはアウト・オブ・眼中。

シャローカバーのみに集中します。

使用するルアーは、スピナーベイトとポークのセミフリーリグ。

つまりいつもと全く一緒。

ネタがドライブビーバーから、ポークに変わっただけ。

書くまでもありませんが、芦ノ湖はワーム禁止。

出発地は芦ノ湖の南、元箱根湾。

まずは通称「白鳥ワンド」から、「弁天の鼻」方面へ、シャローを流していきます。

まずは白鳥ワンド。

ここはシャローマンの私にとっては、サイコーのスポット!

なんとアシ原まである!

まあ、アシのある湖だから、芦ノ湖という名前になったんでしょうけど。

ここはウェーディングバサーが大量にいるのと、ボートの係留地なので水中ロープだらけで操船に気を使う。

とにかく水の透明度が高く、3,4m程度のボトムは丸見え。

2mほどを走ってくるスピナーベイトが見えすぎて、水面直下を走ってんのかと錯覚するほど。

ここまでクリアレイクなのは、10年前のテキサス州のダンラップ湖以来かも?

キャストしながら、ゆっくりとボートを「弁天の鼻」に向けていると、岸とブレイクの間をダラダラ泳ぐ、見えバス発見!

この見えバス、やる気ゼロのニュートラル系の泳ぎ方なんですが。

サイズが60cmくらいある・・・・

交差法でのリアクションバイトに賭けて、スピナーベイトをバスの後方にキャスト、後ろからバスの鼻先に交差させる。

プイっと無視・・・・・

これは嫌な悪寒ですよ。

見えバスが釣れないのはイイんですが、スピナーベイトが効かない日の可能性が出たのが、ちょっとイタい。

あの無視の仕方、あきらかにスピナーベイトを嫌った動きだった・・・

頭の片隅に滲み出た違和感を抱いたまま、ボートはワンド出口に差し掛かる。

ワンド内は無風だったんですが、出口付近になると水面が波立ってきてる。

芦ノ湖の西岸、オーバーハングがあるところは、こんな感じの岩ゴロシャローが多い。

あんがい遠浅地形なのも意外でした。

これは普段の釣り場では見ない風景。

とりあえずポークのセミフリーリグをオーバーハング奥、岩の裏側にカーブピッチングで送り込んで見る。

着水、ググン!

あらあら、バイトどすえ。

フッキング!

けっこう引きが強い。

しばらく味わってから抜く。

芦ノ湖の初バス!

なんか細身の体型。

細くて長いバスでした。 

40cmくらいだけど、ウェイトは600gぐらいしかなさそうな、ダイエット中のバス。

でも、芦ノ湖の初バスなので、単純に嬉しい!

釣り開始で30分くらいだったので、幸先いい感じ。

ここから「弁天の鼻」、「三ツ石」と似たような地形なので、セミフリーリグ中心に巻きを混ぜながら、少しハイペースで流していく。

このあたりは風が当たって波立っているので、水中の様子が少し見難い。

途中にクランクベイトなども混ぜながら、私にしてはかなり集中してキャストを繰り返していきますが、まったく何も起こりません。

「箒ヶ浜」を過ぎ、もう少しで禁猟区の始まる「百貫の鼻」に差し掛かるって場所。

シャローがオーバーハングではなく、遠浅の赤土の浜になってる場所。

一部に倒木っぽいブッシュが形成されてたので、ブッシュ際にスピナーベイトを落とした瞬間に落ちパク!

どうやら小バスのようで、適当にあしらってたら、プンッとフックオフ。

落ちパクだったので、スピナーベイトのこの日の有効性を確認できず。

巻きを、各種スピナーベイトで誘い方やレンジを変更、そしてクランクベイト、そしてスローに巻くためスピンベイトも投入してみましたが、結局この日は最後まで、巻きには無反応でした。

そして「百貫の鼻」から、次の岬の「立岩」までは、禁猟区。釣り禁止です。

ただ、普通は禁猟区を示すウキブイって、湖岸線か岸近くに浮かべますよね?

ここのブイって、100mか、それ以上の沖にあるんです。

あれってシャロー沿いに流すバスフィッシングだと、予め教わってなきゃ気づけ無いですよ。

じっさい私も気づかず侵入、ウェイクボードだかバナナボートだかのお兄さんに注意喚起されるまで、まったく気づかなかったです。

初場所とはいえ、さすがに数時間もやってると、この日はシャローに極端にサカナが薄いのは分かってきました。

ただ、ソフトルアーが使えないので、ディープを効率よく攻める手立てが無いこと、

岩の点在した遠浅のシャローフラットが多い地形のため、いつ大物がフィーディングで指して来るか分からないこと、

そして何より、バイト自体はドシャローで出てること、

これらの理由により、とりあえず今日は視察も兼ねて、シャロー心中にします。

芦ノ湖の両岸がもっとも狭まる、「小杉の鼻」で、東側の対岸に渡ることを決意。

ここから、元箱根のボート桟橋に流しながら戻ります。

対岸は「九頭龍」なのですが、ついでですので、北の湖尻を覗いてみます。

湖尻のボート桟橋から南下。

東岸のこちら、ブレイクの位置が少し岸寄りのご様子。

シャローカバーは、こっちの方が期待できそう。

より、サカナが付きやすい地形ですよ。

この日じゃなければ、スピナーベイトやカバークランクでもっとバイトが出そうな雰囲気。

次回に期待ですね。

「九頭龍」から「箱根園」を通過。

「山の神」あたりのシャローの倒木カバーに着水したポーク+セミフリーリグに、ようやくのバイト。

ち、小さい・・・

が、それでも嬉しい。

シャロー攻めがこの日の正解ではないのは、重々承知なんですが。

時折、40~50オーバーのサイズが見えてしまうので、ワナだと思いつつもシャローから離れられない。

水の透明度が高いのも、なんか良し悪しですね。

そして直後の、「山のホテル」辺り。

まったく同様のポイントで、3匹目。

サイズまで、ほぼ同様・・・

この辺りから、風がかなり強くなってきました。

エンジンスタートしようかと思いましたが、桟橋まで1kmも無い。

このままバッテリーの怪しくなってきたエレキのままで、あとはクランク投げ倒しで戻ります。

元箱根湾に差し掛かると、これまた私が普段釣りをするフィールドでは、絶対に見ない光景。

なんか白鳥ボートがワラワラいる・・・

楽しそうな観光客の人たちでいっぱいです。

その中を、こ汚いオヤジがヘンな電気船外機つけて、ヨタヨタと進んでる・・・

いやあ、観光地ですね~

今回、はじめて芦ノ湖にやってきましたが。

じつは箱根自体は、バイク、そしてクルマの走り屋時代から何十年も通ってる場所です。

ですので、このエリアのことは、けっこう深く知ってます。

今回は晴天に恵まれましたが、ここは天候がかなり急変する、けっこう危ない場所でもあります。

芦ノ湖でいうと、まずは大変に荒れやすい湖です。

山上湖とは思えないほど、霞ヶ浦なみに荒れることがよくあります。

エレキのみのボートだと、おそらく航行不可です。

次にヤバいのが、箱根名物の濃霧です。

通称、「白い悪魔」

ほんとに濃度の高い、ミルキーな霧が出ます。

しかも、この霧、発生の予測が困難です。

一旦出始めたと思ったら、あっという間に移動してきて視界ゼロ、なんてことがあります。

観光地である芦ノ湖は、観光船が頻繁に航行してますので、霧の際にはけっこう危険です。

釣り人の船同士の追突も多いそうです。

とまあ、いろいろ書きましたが。

釣果はパッとしませんでしたが。

それでも、この場所、ぜったいにまた来たくなる、サイコーに気分良い、素晴らしい湖です。

とにかく、釣りをしてるだけで、ただボートで浮いてるだけで、本当に気持ちいい。

しかもですよ、帰りには温泉がよりどりみどり。

私の中では、ここは真夏限定の避暑地フィッシングとして、毎年通うことに決めました。

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