私のメインロッドは、今は亡きパームスのエッジプライドシリーズ。
(あ、パームスはまだあるか)
天才ロッドデザイナー、島津靖雄氏(現テーパー&シェイプ)と、かつて霞の帝王と呼ばれた、本山博之氏(今は渓流のネイティブトラウトと桧原湖の帝王)が造り上げた、傑作バスロッド。
まあ古いロッドですよ。登場が90年代の終わりですからね。
(2000年代でしたっけ?)
当然中古で入手してるんですが。
だいたい15年以上オチの製品ばっかりなので、それなりにくたびれてはいます。
ただですね、そこは日本の工業製品がまだ世界最高水準だった時代の製品。
まだまだ、けっこうシャンとしてるんですよね。
はたして今の現行品が、15年後にも普通に使えるか?
とっても疑問です。
だいたいメイド・イン・ジャパンじゃないですしね。
とは言え、古いには違いない。
購入後には、必ず細かくチェック。
そしてある程度の補修をしてから、使用してます。
そうすることで、不必要な破損とかを防げるものです。
今回は中古ロッドのチェックのやり方、そしてかんたん補修のハナシですよ。
Contents
中古ロッドはここをチェック
黄色いお店とかだと、購入する前に現物をチェック出来ますが。
でもオクだと、買ってから(届いてから)細部チェックになりますよね。
基本的に、チェックするのは外観の目で見えるトコだけ。
ブランクスの内部で繊維の破損が・・・
なんて、使わなきゃ分からないトコは無視です。
大事な部分は、
各ガイドのSICリングが正常か?(ヒビやカケ、グラツキはないか?)
ガイドフレームの固定部分に、スレッドやエポキシの劣化がないか?
ブランクス全体に、繊維まで到達してるような深いキズがないか?
これだけです。
この3点が問題なければ、そのロッドは十分に使用可能な場合がほとんど。
具体的なチェック方法ですが、まずSICガイドリング。
小指の爪を2mmほど伸ばしてください。
いやマジです。
そして小指をリングに通す感じで爪を当て、ぐるりとまわす。これをリングの両側からやる。
ツルッと爪が滑りながらまわれば、問題なし。
ほんのわずかでも引っ掛かりがあれば、リングにヒビが入ってます。リング交換の必要あり。
SICリングが破損するのって、ほとんどの場合が足で踏んだ時か、車のドアで挟んだ時。
実釣時に破損する事は、まずありません。
PEラインで削れるっていう、ハナシもありますが。
私は現実には、そんなの見たことありません。
手持ちのロッドでいちばん長く使用してるので、17年以上のロッドがありますが。
最初からPEで使用してましたが、ガイドリングには傷なんかありません。
ガイドフレームのスレッド、エポキシの劣化。
たぶん、コレがいちばん多いはず。
これはですね、経年劣化でしょうがない。
ダブルフットフレームだとかなりマシですが、シングルフットだとけっこう劣化してます。
スレッド巻き始めの部分のエポキシに、クラックが入ってる事が多いはず。
10年以上の古いロッドでは、ここの補修は必須かも?
ブランクスの傷。
ボートよりもオカッパリで使用されたロッドに多いのが、ブランクスの小傷。
このキズですが、表面の塗装面だけでしたら問題なし。
むしろ黄色いお店だと、こういった小傷は査定価値に影響してかなり価格が落ちます。
お店評価だと、BとBマイナスの違いは機能に関係ないキズとかだったりします。
なのに数千円も価格が変わることも。
見た目さえ気にしなければ、Bマイナス、いっときましょう。
ロッドのかんたん補修
かつては、ガイドフレームはスレッドから巻き直してたぐらいのオタクの私ですが。
ここではもっと簡単で、誰でも気軽にできるやり方でいきます。
用意するのは、接着剤と爪楊枝。
接着剤はアロンアルファとかじゃダメですよ。
ほんとは、ビルダーが使う2液性エポキシ樹脂がベストなんですが。
そんなモノは、とても気軽には使えません。高いし、扱いも保管も大変だし。
そこでおすすめはコレ。
セメダイン・スーパーX2ですよ。
だいたいのホムセンで売ってます。
値段も300円前後と安い。
この接着剤、1本は必ずキープしときたいスグレモノですよ。
ワームの補修なんか、Fix it なんかよりこっちが有名になってますよね。
(だってあれ、未使用分がすぐ硬化しちゃってムダになるんでサイテーです)
ソフトルアー、ハードルアー、ロッドと、なんでも補修できちゃう。
ちなみに、クルマいじりでもよく使ってます。
まず、古いロッドだと高確率で劣化してるガイドフレームのスレッド。
フレーム固定に巻かれたスレッドは、エポキシ樹脂で固めてあるんですが、そのエポキシ樹脂が割れてきてる場合が多い。
とくにこの部分。
そこで爪楊枝で、セメダインを少量塗りつける。
かるく盛るように付けるのがコツ。
あと、ここにも盛る。
ここもエポキシが入り込んでるはずなんですが、たまにスキマが空いたままだったり、エポキシが割れてたりするので、しっかり盛ってあげましょう。
こんなカンジに。
ほんとは、ガイドフレームのスレッドを全部巻き直す、これがベストなんですが。
これは手抜き補修ですよ。
でも中古で激安で購入したロッド、直すのもチープに済ましてしまう。
昔は真逆でしたけどね。
コルクグリップは?
EVAグリップも嫌いじゃないですが、どっちかと言えばコルクが好き。
黒っぽいカラーが多いブランクスには、コルクの明るい茶色が映えます。
で、そのコルク。
コルクにはグレードがあって、下はBランクから、上は5Aだのよく分かりませんが。
ただ、低グレードのコルクは耐久性が低いみたいですね。
経年劣化だけでも、こんな風になっちゃいます。
もうボッコボコ。
(これはエッジプライドじゃなく、ラグゼカマー)
私、いぜんは必ず補修してたんですが、最近はまったく気にならなくなって放置ですが。
まあ、コルクの目止めも簡単な補修方法があります。
それはコレ。
ネットで1000円ちょい。大きい釣具屋さんでも、よく置いてあります。
使い方はかんたん、こいつをコルクの穴に塗り込んで、乾いたらサンドペーパーでグリップ全体を磨くようにこするだけ。
まあ紹介しといてアレですが、私はぜんぜん使わなくなりましたね。
理由ですが。
まずコルクの劣化があまり気にならなくなった。
そして補修すると、コルクグリップが新品のように真っ白になるのがイヤになった。
なによりも面倒くさい。
最後の理由がいちばんかな。
ロッドの機能には関係ないですからね。コルクの小孔があろうがなかろうが。
ちなみにSICリングの交換については、スルーしてますけど。
あの作業は初心者にはちょっぴり敷居が高い。
ちゃんとしたツールを用意してやらないと、ガイドフレームを傷つけたり、スレッドのエポキシ周辺に、熱によるダメージが残りやすい。とくにトップガイド。
ネットで検索すれば、交換方法はいくらでも出てます。
やられる方は十分に注意して行ってくださいね。
今回の画像モデルは、がまかつ・ラグゼカマー666
画像に使ったロッド、がまかつ・ラグゼカマーの666です。
6フィート6インチ、レギュラーテーパーのMクラスのパワー。
大昔に評判高かったロッド。
黄色いお店にルアー買いに入ったら、なんと2600円で売ってました。
これ、いいロッドなんですよ~
これ一つでいろいろ出来る。
次の釣行で使い倒してきます。